現役の越境ECコンサルタントが案内する実践的な海外向けネットショップ開業ガイド|クロスボーダー eCommerce

中国の消費者が越境ECで購入する理由ベスト5

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おはようございます。涼しくて快適です。今週はたった2日の仕事!このくらいペースですと仕事への集中力が増します(笑)

さて、今日は中国の越境ECに関する新しい興味深いデータを見つけたので、皆さんにシェアしたいと思います。Eコマースやデジタルマーケティングの世界でマーケティングリサーチを世界的に展開している「eMARKETER社」からのリリース内容を元に整理したいと思います。

1. 中国の消費者が越境ECで購入する理由ベスト5

eMarketer-Cross Border China

この表はeMARKETER社が2015年9月22日に発表した調査結果です。元々のデータの出所は「China Internet Network Information Center」です。半官半民の業界団体といったところでしょう。2014年12月に調査したものになります。調査データの対象は6歳以上で海外のB2C/C2Cサイトからクロスボーダーの形態で購入した方です。まずデータをそのまま見てみましょう。

  • 1位:品質保証(66.4%)
  • 2位:中国の国内は模造品に溢れているから(60.4%)
  • 3位:中国国内で買うより安いから(50.0%)
  • 4位:海外からしか買えない製品だから(46.3%)
  • 5位:広い線品の選択肢・バラエティがあるから(34.3%)

おおよそ予想通りの理由だなと思いました。現時点では、海外から越境ECで購入する中国の方々は大都市のTier-1層です。つまり経済的にも余裕があり、知識層でもあります。冷静に中国メーカと海外メーカとの品質差異を見て、多少高くついても安心安全な製品を選択することがすでに定着しています。1位と2位は両者とも品質・信頼性に関わるので、中国ならではの現象だと思います。

3~5位は世界共通の越境ECを選択する理由だと思われます。国内産業を保護するために関税を高く設定している国は3位の理由が多くなるかもしれません。中国の越境EC向けの関税率がつい最近大幅に下がりましたので、今後、中国の消費者にとっては中間層まで購入層が広がっていくでしょうし、日本のEコマース事業者にとってもビジネスがやりやすくなります。高級品でなくても、多少コモディティ化されている製品でも品質の良さで上回る日本製品が多少の価格差であれば、十分に受け入れられることと思います。

2. 中国の消費者が越境ECで買いたがる製品

どのような製品が越境ECで中国の方が購入しているかについては以前の投稿でも触れさせていただきましたが、上記のレポートによると、下記のようになっています。

  • 1位:アクセサリー(45%)
  • 2位:美容/化粧品 (38%)
  • 3位:コンシューマ家電 (31%)

美容・化粧品等は直接肌に触れるセンシティテブな製品ですので、今まではChina FDA(日本の厚生労働省に該当する機関)による輸入検査・許可が中国輸入時に必須でした。1か月、2か月かかることもざらで、大きな阻害要因となっていました。しかしこの制度は最近変わり、簡単な書類1枚で1週間ほどで承認得ることができるように変更され、劇的にスピードアップしました。中国が指定した保税区モデルを使用した越境ECの場合のみでの特別措置です。通常の貿易では該当しませんので、ご留意ください。

併せて、中国のEコマース人口の約5%が過去6か月以内に海外から越境ECで購入した経験があるというデータも記述されています。購入先のトップは米国、それから韓国、日本と続いていきます。

中国へECを展開するときの複数のビジネスモデル - ① 越境EC(Cross Borderモデル) ② On-shoreモデル、③ ショッピングモールの出店等の差異や比較はいづれご紹介したいと思います。終わり。

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